Chromeの恐竜ゲームに恐竜が出てくるのは、Wi-Fiのない状態を「先史時代に戻る」感覚にたとえたからです。2018年に公開されたGoogleの開発者インタビューで、その由来が語られています。
インターネットにつながらない画面で、恐竜が障害物を避けて走る小さなゲーム。ところが、その後の公式な紹介をたどると、接続エラーで出会うだけではない遊び方も見えてきます。
恐竜は、ネットのない時間を表すジョークだった
デザイナーのセバスチャン・ガブリエルは、2014年初めに生まれた企画を、Wi-Fiのない先史時代へ戻る感覚にかけたものと説明しています。恐竜という題材が、通信できない状況そのものを表していたわけです。
ページを開けない現在の不便さを、インターネットが存在しないほど遠い昔へ置き換えて笑いにしています。エラーの理由を説明する文字の横に、別の受け取り方が添えられていると読めます。
出典:Google「As the Chrome dino runs, we caught up with the Googlers who built it」(2018年9月6日公開、2026年11月2日確認)。

恐竜の動きは、走る・しゃがむ・跳ぶへ絞られた
同じインタビューでアラン・ベッツは、最終的に走る・しゃがむ・跳ぶという基本の動きに落ち着いたと振り返っています。
ここで面白いのは、通信を待つ画面に、別の集中先ができるところです。見たいページが開かない間も、目の前の障害物をどう避けるかは、自分で判断できる。同じ待ち時間でも、することのない時間とは手触りが違ってきます。
待っていたはずが、次のジャンプのタイミングを考えている。そんな小さな主役の交代が起きるところに、待ち時間へゲームを置く工夫を感じます。
出典:Google「As the Chrome dino runs, we caught up with the Googlers who built it」(2018年9月6日公開、2026年11月2日確認)。
やがて、自分から恐竜を呼び出す入口もできた
開発者は2018年のインタビューですでに、接続を切らずに遊べる chrome://dino という入口を用意したことも説明していました。
さらにGoogleは2022年10月、iOS 16用のロック画面に置く小さな起動部品「ウィジェット」を紹介。その中で、長い通勤時間の暇つぶしにDinoゲームを開く使い方を案内しています。この記事で取り上げているのは、2022年当時の発表です。
エラー画面なら、目的のページを見られず、偶然その恐竜に出会います。一方、ゲーム用の入口なら、遊びたくて開ける。困ったときの寄り道が、自分で選ぶ暇つぶしにもなったという変化に、この小さなゲームの意外な広がりがあります。
出典:Google「Add these new Google widgets to your iPhone」(2022年10月19日公開、2026年11月2日確認)。
Chromeの恐竜ゲームについて、よくある疑問
遊ぶために通信を切る必要がありますか?
通信を切らずに開く入口として、Googleは chrome://dino を紹介しています。Chromeのアドレス欄へ入力する文字で、通常のウェブサイトのリンクとは異なります。
いつ考案されたゲームですか?
開発者は2018年のインタビューで、2014年初めに企画が生まれたと振り返っています。この記事では、当時の制作を後年に説明した回想として扱いました。
